日々の診療で感じることですが、患者さんにたった一つのお薬を飲んでいただくためにどれだけの説明工程が必要か、何でこんな事まで・・・と思う事が診療現場ではよくあります。しかし、ここで「こんな事まで・・・」と医療サイドがあきらめてしまっては患者さんにとっては残念な結果となります。今までの看護に納得できていましたか？
医療は生身の人間を相手にする業務ですから、医師、スタッフ、患者さんとのコミュニケーションなど「人間力」に関係した90％＋10％の医学知識が「納得のいく看護」を具現化する具体策と思います。そうでなければみなさんの看護師を目指した頃の初心、志、やさしさと医療現場での現実のギャップに戸惑いのみを感じ、単純作業を日々繰り返すのでは看護における空虚感、心の疲弊の毎日ではないでしょうか。医師である私もこの問題と格闘しております。現状の看護業務に不平不満や空虚感を抱くよりもその道が暗ければ自分で明かりをつける努力をするべきです、「やさしさ」を口で言うのは簡単です、しかし「医療のプロとしてのやさしさ」を提供することは難しいことです。みんなで励ましあいながらも頑張りましょう。